妻は何を、その6、罠はばれちゃいましたが・・・・
妻は何を、その6、罠はばれちゃいましたが・・・・
本来は、妻の携帯を取り出して、
トイレかどこかでゆっくり登録者を見ていく
つもりだった。
しかし、思いがけない状況になった。
携帯は、メールの受信を意味する赤い着信ランプを点滅している。
もう後先かまっていられない。
どっちにしろこのメールは、
見た後に削除してしらばっくれていればいい。
私はこの新着メールを見るためにボタンを押し進んだ。
まず、初めの送信者の欄
送信者:『こずえ』 となっていた
『こずえ』は、妻、愛子の実の妹である。
ここまできたので、メールの本文を見てみた。
本文:『メールの送信は、やっぱり旦那さんでしたか?』
なりすましメールの相談でもしたのかな、と思ったものの、
違和感を感じた。
・こずえが、愛子に敬語でメールするかな。。。。?
・メールの送信時刻が23時48分となっている。
姉妹とはいえ、非常識な時間帯に送るかな?
いちおう、携帯の登録者情報を確認してみることにした。
『こずえ」
電話番号とメールIDだけが登録されている。
私はこのメールIDを凝視した。
xxx_masaki_xxxx@doxxxx.xx.xx
こずえの苗字は高山だ。
『高山こずえ』の名前を探してみた。
この名前でも登録されていた。。。
『高山こずえ
電話番号とメールIDだけが登録されている。
kozue_kozue_sidexxxxxx@xxxxxx.xx.xx
私は確信した
登録されている『こずえ』の名前はダミーだ。
このメールIDの相手が、妻の男に違いない。
私はこのメールID
xxx_masaki_xxxx@doxxxx.xx.xx
を記憶したところで、
メールとその履歴を消して携帯を妻のバッグに直した。
そして静かにクローゼットから出て、扉を閉めた。
妻は気づいていない。。。。
メールのIDからすれば、おそらく相手はマサキという名の男。
部屋を移って、このIDをメモに書いておいた。
私は、会社でなりすましメールを送ったところから、回想してみた。
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~回想~
私:『さびしいな。ちょっと会わなかったらもう分からない?』
なかなか返事が返ってこない。
30分くらいたってから、妻からの返事が届いた。
妻:『わかってますよ。私を試さないで
あなた以外の男性とメールしませんから。』
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この30分の間に、
おそらくマサキという名の男にメールを出したか確認した
に違いなかった。
妻は、マサキが出したメールでないということがわかったから、
出した相手が私と断定できた。
だから、私の誘いに乗りながら、
危なげない返事を返すことができたのだ。
話がつながってきたことで、私はブルっと震えがきた。
私のワナはうまくいかなかったが、このマサキのメールを導いた。
もう小細工は必要なくなった
あのメールは私のちょっと意地悪なデートの誘いということにして、
土曜日は妻と外食をする。
そして、酒を飲んだ妻をじっくりと追い込んでみよう。
話がしやすいように、食事する場所は、
個室がある店に先に決めておく。
そして、二人の土曜の夜を迎えた。