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妻は何を、その4、罠にヒットした妻、

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妻は何を、その4、罠にヒットした妻、

ひと晩考えた翌朝のこと、ワナを開始した。

パン好きな妻が自分で焼いてくれたパンを食べながら、、、

私:「今度の土曜日に飲み会があるから。」

妻:「そうなの。誰と?」

私:「高校の時の友達とね。リョウってヤツだけど知らないだろ。

昔からの親友なんだけど遠いからめったに会わないからね。」

妻:「知ってるわよ。年賀状いつもくれる人でしょ。どこで飲むの?」

私:「○○町」

妻:「ずいぶん遠くで飲むのね。遅くなるの?」

私:「たぶん。久しぶりに会うから飲み明かすぞって。

けっこうスケベなヤツで、

昔はすぐピンサロ行きたがってたんだよね。

まあそんなとこは行かないけどね。

あまり遅くなったらあいつの家に泊るかもしれないから。」

妻はにっこりと笑った後に、少しばかり口を尖らせて

「楽しんでおいでよ。酔って無理して帰らなくてもいいから。

だけど、変なとこに行ってきたら家にいれないからね。」

私は妻の微笑みがもう私だけのものじゃないって思っていた。

頭の中で「俺が今まで気づかなかっただけなのか。

俺が飲み会の時はこうして他の男と会っていたのか。

どうせ男とは会うだけじゃないんだろ。」

そう思うと胸が深く痛んだ。

妻を愛していることを本当に感じさせられていた

すでに興奮というより、ショックに変わっていた。

妻の笑顔が私にはつらくなってきた。。。

私は「個人用」と会社から渡された「会社用」

の2つの携帯電話を持っている。

「会社用」は電話しか使わないからメールを

使用することはない。

この会社用の携帯で、私の名前とはまったく結びつかないメール

IDを登録した。

妻に男がいるのかを確かめるために、

私はその男になりすましたふり

をして、その日の仕事の合間に妻へメールを送った。

『タイトル:愛子さんへ

本文 :新しい携帯を買いました。

今までのもしばらく持つけどレスポンスが悪くて

イライラしてたから、こっちを使ってね。』

すぐさま妻から

『どちらさんですか?』の返事。

私:『さびしいな。

ちょっと会わなかったらもう分からない?』

なかなか返事が返ってこない。

30分くらいたってから、妻からの返事が届いた。

妻:『わかってますよ。私を試さないで!

あなた以外の男性とメールしませんから。』

私:『本当かな。切り返しがうまいからな。週末の都合はどう?』

妻:『ずっとあいてますけど。土曜の夜は何しようか考え中。』

私:『じゃあ、土曜の夜は夕方から会えるってことかな?』

妻:『あなたの都合がよければね。』

私:『×××駅の北口で。18時からでいいかな。

何が食べたいか決めておいて

追)かなり溜まってるからね!』

妻:『はーい、了解です!おなかすかせときます!

    ※バカ』

私の心情は最悪だった。

妻の明るいメールの言葉がやるせない。

相手の男は誰か?

社内か、社外か、、、、

相手を特定しなければ、ことは進まない。

それから5分くらいたってから、

妻がフロアのコーヒーの自動販売機近くで席に座っている

私に向かって小さく手を振って呼んでいる。

さっきのメールのやり取りで、穏やかでない私は、暗い表情で

立ち上がって妻の所へむかっていった。

妻:「(仕事)はかどってますか?」

 私:「ぼちぼち。何か用?」

 妻:「今日は何時頃帰るの?」

 私:「いつも通りだろうな。19時くらいだろ。」

 妻:「(夕食)何か食べたいのある?」

 私:(とぼけた顔して、、、少し頭にきた。)

   「簡単でいいよ。」

 妻は「はーい」とにっこり返事して、

自分のフロアに戻っていった。

 私にとっては追い打ちをかけられたようだった。

 頭がいっぱいになって仕事にならない。。。





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