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パートに出る妻、その11、あなた、ごめんなさいね。





パートに出る妻、その11、あなた、ごめんなさいね。

妻です!

妻は出かけていったときの姿で、帰ってきました。

「奈美。帰ってきてくれたんだな。ありがとう。

たまらなく不安だったんだよ。」

「ただいま帰りました。子ども達は?」

「二人とも出かけてる。

夕方過ぎにならないと帰ってこないらしい。」

私は妻を抱きしめました。

私たちはリビングのソファーに座りました。

妻が口を切りました。

「あなた。私、とんでもないわがままや過ちをおかしてしまって、

本当にごめんなさい。帰ってきました。

私出掛けるときには、正直言って、まだ少し迷っていました。

あなたの妻、娘たちの母親のままでいたほうがいいのか、

あなたや子ども達を捨ててでも、

所長ところに行くほうがいいのか。

所長が転勤になるかもしれないっていうことは、

前から分っていたんです。

私は所長を本気で愛してしまったし、

所長も私のことを第一に考えてくれるなら、

私は全てを捨てて所長の元へ行ってもいいとまで、

以前には思っていたの。

そして、これも私が考えたことなんだけど、

でも、もし所長がこのままの関係だけを続ける気なら

、所長があの会社を辞めて、

この街周辺で多少給料は安くても再就職の口くらいなら、

何とでもなりそうなものだと思っていたの。

でも、所長はまだ当分あの会社にしがみついて生きていくために、

転勤を受け入れる意思は頑として変えないの。

所長が自分ひとりだけなら、

あるいは私一人くらいを養うようなことになっても、

仮にあの会社を辞めたとしても、

なんとかなりそうなものなのに、

所長には全くその気はないの。

結局所長にとって、

会社にしがみつくことで

成り立っている所長自身の生活が一番で、

私は二番か、それ以下でしかないのね。

所長は、私をいずれ必ず妻に迎えるから、

あなたと離婚して転勤先について来てくれって言ってたけど

、私は、それは出来ないって、キッパリ断りました。

私には娘たちがいるというのもあるけど、

結局あの人は自分の生活が第一だから、

ここにいたままでも、転勤先でも、

もし二人の今のこんな関係や、

二人のいきさつが万一他人に知られて会社での立場が

悪くなるようなら、

仮に離婚してあの人のところに行ったとしても

、私はあっさり捨てられて追い出されそうな気がしたの。

所長と私の間に子どもでもできれば話しは別かもしれないけど、

それはほとんど考えられないことだし。

こんな結論になるかもしれないことは、

今週あなたに見られたあのときに何となく気付いていたし、

行きの車の中で二人で話し合ったときには、

私の中でもう完全に結論は出ていたの。

でも、この三日間、

あなたには本当に悪いことをしていると思いながら、

私は自分の気が済むまで何度も所長を求めて、

何度も所長に抱かれてきました。

これは所長のためじゃなく、私のために。

私がもう所長に何の未練も残さないように。

私は、今日も帰り道にラブホテルに寄ってもらって、

ついさっきも所長に抱かれてきたの。

でも、もう今、私は所長のことはなんとも思っていません。

私と所長の関係は、もうこれっきりでおしまいになったの。

結局、私はあの会社に勤めるようになったときから、

すでに所長に体を狙われ、所長の仕掛けた罠にどんどん嵌って、

狙い通りに落とされてしまっただけだったのね。

そして、落ちた後は、所長のテクニックと男性自身で、

こんな単純な罠を仕掛けられて嵌められたことにも

気付かないくらい、狂わされてしまったのね。

所長は、私のことをただの「都合のいい女」

としか見ていないのに。

それなのに、私は本当に周りが見えなくなるくらい

所長にのめり込んで

所長の子どもまで産もうと本気で思っていたの。

あなた、本当にごめんなさい




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