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先生と妻、その11、私の知らない、妻の過去を知っているのか?

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先生と妻、その11、私の知らない、妻の過去を知っているのか?

その、私の知らない、妻の過去を知っているのか?

「ああ、もう使わない」

私はそう言いきりました。

「イヤかい?使ったほうがいいのかい?」

 妻が言いました。

 「いいえ、あなたは、無理をしていたように見えたのよ。

私はこの方がいいのよ、あなた。ありがとう」

そう言って、私の髪を優しく撫でる妻。私は思い切って頼みました。

「なあ、もう一度したいんだ。し、してくれないか?く、

口で・・・勃たしてくれないか?」

妻は口を尖らせながら私を見下ろし、

「もう、あなたったら・・・エッチ」

そう言って、私の股間へと下がっていきました。

そして、私の萎えた男根を捧げもち、目をつむって、チュッとキスをしてくれたのです。

私は鳥肌が立ちました。男にしなかった事を、私にしてくれたのです。

妻の豊満な乳房が、私の腿で潰れました。

妻と出会ったのは、もう12年前のことだ。

私は上司に連れられて、あるスナックに入った。

そこで妻は働いていたのです。

私は一目惚れしました。

しかし、私のことです、水商売の女性なんて、住む世界が違う。

これは卑下しているのではありません。

むしろ逆です。ストレスのたまる客商売をこなす、

人間性の高い人種だと、私は常々思っていました。

妻は、人気のあるホステスでした。

派手な明るさはないが、来る客を和ます落ち着きがありました。

ママにも信頼されていたようです。

何度か通ううち、私はますます妻に魅せられましたが、しょせん高嶺の花でした。

それに私の給料では、上司にでも連れられない限り、ひんぱんに通うことはできない。

妻は憧れの存在として、私の頭の片隅にいただけなのです。

なんという偶然でしょうか。ある日、仕事で車を使っている時でした。

人気の少ない道で、停車している車と、その車の横でウロウロしている女性がいました。

私服姿で最初はわからなかったのですが、妻でした。

私は後ろに車を止め、声をかけました。パンクでした。

妻は、私に気づき驚きましたが、すぐに困った顔で訴えてきたのです。

JAFを呼んだのだが、とても急いでいて困っていると。

スペアタイヤは積んでありました。

私もよく車は使いますので、タイヤ交換ぐらいは慣れています。

作業は15分で終わりました。妻は何度も頭を下げ、

あっという間に行ってしまいました。

そして翌日、妻の方から私のアパートに電話があったのです。

スナックのママに調べてもらったと言いました。

私の上司から聞いたのでしょう。

とにかく私は舞い上がり、何を話したか覚えていませんが、

週末に会うことになっていました。

それから妻との交際が始まったのです。

普段の妻は、スナックの仕事の妻と違って、朗らかで、ほほえましい女性でした。

二年後、私は妻に結婚を申し込みました。

その時の妻のうつむいた笑顔は、今でも忘れられません。

男は、妻の何を握っているのであろうか。

私の知らない、妻の過去を知っているのか?

ひょっとして、スナックに勤める前は、体を売るようなことをしていたのか?

それを男は知っているのか?

私は、男が言う『切り札』を、妻に焦点を当ててしまっていたのです。

男の家庭訪問が、もうすぐまたやって来る。

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