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強要される妻、その2、家内の口利きで就職です。

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強要される妻、その2、家内の口利きで就職です。

妻がパートに出て約1ヶ月が過ぎた頃、今だ仕事が見付からない私に、

妻「ねえ、私の働いてるスーパーで働いてみない?」

私「どういう事?」

妻「あなたの事を上司に相談してみたの・・・。勝手にごめんね」

私「それで」

妻「最初はバイト扱いだけど、働きしだいで社員にもって言ってくれたの」

私「どんな仕事?レジとかはイヤだよ」

妻「違うよ(笑)。デリバリーサービスだって。

スーパーに買い物に来れない人の家に配達するのと、

後は雑用かな……どう?」

私「そうだねぇ」

妻「とりあえず、話しだけでもしてみたら。

それから考えても良いじゃない」

私「そうだな、ありがとうね」

良く出来た妻だと私は感謝してました。

翌日妻が話をつけてきてくれて、その次の日、

約束の時間に妻から聞いていた専務を尋ねて事務所に行きました。

妻曰く今回の話しは専務の計らいだという事です。

今日会う人達の事は、パートに行き出してから少し聞いていました。

社長は鶴岡好子62歳。ご主人が5年前に亡くなって社長に。

子供は一人。

専務は社長の長男、鶴岡一男38歳で×1現在独身。

店長は木村正一42歳で妻子持ち、その他パートさんの事など。

私「始めまして斎藤です。いつも妻がお世話になっております。

また今回は私まで良いお話しを有り難うございます」

専務「いやぁ、」

と、小首を2・3回動かし“フゥ~ン”と言うように上目づかいに

銀縁眼鏡の奥から私を見た瞬間、

心の中で『コイツ俺の嫌いなタイプ』と呟いてました。

外見的には細身で長身、ひと癖ありそうな男という感じ。

私は履歴書を渡し黙っていると、

専務「店長を紹介するから、色々と聞いて下さい」

私「はい。有り難うございます」

二人で事務所を出て店の裏に行くと。

専務「店長!こちらが斎藤さんの旦那さん」

私「斎藤です。よろしくお願いします」

専務「それじゃぁ、後はよろしく」

素っ気無く専務は事務所に戻って行きました。

店長「はいはい!話しは聞いてますよ~」

本当に人の良さそうな黒縁眼鏡が良く似合う店長です。

解りやすく的確に色んな事を説明してくれました。

常にニコニコ笑顔で話しています。

仕事場を案内され仕事内容を一通り聞き終え事務所に戻る時、

店長「シゲさ~ん!こちら斎藤さんの旦那さん」

シゲ「おぉ!明海ちゃんの・・・。茂野です、よろしくね」

馴れ馴れしい感じで、

お腹がポッコリ出ていて丸顔、タレ目が印象的です。

同じデリバリースタッフで、歳は私より少し上と思われます。

デイバリースタッフは後一人、女性が居るそうです。

店長と事務所に戻ると、

専務以外に妻と社長と思われる女性が居ました。

社長は予想外に若々しく昔は美人というより可愛かったはずです。

私「斎藤です。妻がお世話になっております」

社長「いかがですか?お手伝いしていただけそうですか?」

妻が私の顔を覗き込んでいるのが見えました。

私「良いお話しを有り難うございます。お世話になります、

よろしくお願いします」

この時の妻の嬉しそうな顔が愛おしかったです。

その後の話し合いで、出勤は平日の9時~18時、残業も有り。

シフトにより土日の出勤もたまに有り。

給金の事など細かい事を決めました。

社長「今日は金曜だから21日の月曜からでよいわね」

店長「そうですね。月曜は少し早く出勤してもらえますか?」



私「わかりました。みなさんよろしくお願いします!」


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