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交換デート、その9、妻は人気者








交換デート、その9、妻は人気者

「そろそろ皆が帰ってくる時間だから、亮ちゃんは自分の

部屋に戻って。
 
私は、これを片付けたら、子ども達の部屋で寝るから。」

結美は、そう言って立ち上がった。

罰ゲームのクジを引いた女性が、その晩は子ども達と一緒に

寝ることになっていた。

結美は、ビールの空き缶やつまみの袋をゆっくりと片づけ始めた。

「おやすみなさい。」

「おやすみなさい。」

塚原は、結美と挨拶を交わし、自分の部屋に戻って行った。


旅館に戻って来た由紀絵が、自分の部屋に入ると、

塚原はすでに布団の中で横になっていた。

「ただいま。」

「おかえり。」

二人はそう言葉を交わしたが、その後の言葉が互いに続かなかった。

由紀絵は、夫の相手が誰だったのか、

デートをしたのかどうか聞きたかったが、

自分のことを聞かれるかもしれないと思うと、言い出せなかった。

塚原も同じだった。妻にデートはどうだったか聞きたかったが、

先程まで自分と結美がしていたことを考えると聞くに聞けずにいた。

由紀絵は、北川とのキスを思い出していた。

激しくて力強いキス、キスだけで自分の全てを奪われて

しまいそうな、そんなキス。

北川は、決して自分の好きなタイプの男性ではない。

いや、容姿だけみれば、嫌いなタイプと言っていいだろう。

それなのに、彼のキスを拒否するどころか

積極的に受け止めていた自分がいた。

それに彼の股間の感触が、まだ自分の股間に残っていた。

どうしてあんなことを拒否もせず許してしまったんだろう。
   
まるで、そうされることを望んでいたかのように・・・。

由紀絵は、そんな自分がすごく厭らしく思えてしまい、少し心が沈んだ。

「どうしたの?」

塚原が少し浮かない表情の由紀絵に尋ねた。

「ううん。少し疲れたみたい。」

由紀絵のその返事に、塚原は、疲れるようなことを

してきたのか、と思ったが、もちろん口には出せなかった。

「早く寝たほうがいいかもね。明日もあるし・・・。」

「うん、そうする。」

由紀絵は、そう言って、洗面道具を持って部屋から出ていった。

いつもの由紀絵だったら、きっと自分からデートのことを、
   
ああだこうだと話してくると思うんだが・・・。

やはり何かあったのか・・・。

由紀絵は本来嘘や隠し事が苦手な性格だ。

それが彼女の良いところの一つでもある。

塚原は、何とかデートのことを知る術はないかと考えた。

抱いたら何かわかるかも知れない。

それに抱いた後なら、いろいろ聞ける雰囲気になるだろうし・・・。

塚原はそう思い、由紀絵が戻ってくるのを待っていた。

由紀絵は、部屋に戻ってくると直ぐに床に就いた。

「おやすみなさい。」

「おやすみ。」

塚原は由紀絵の方を向くと、彼女が自分に背を向けて横に

なっているが見えた。

・・・よし!・・・

塚原は由紀絵の後ろから彼女に抱き、胸を掴んだ。

「えっ、何?」

「いいだろ?」

「えっ、やだ、今日は疲れてるって言ったでしょ。
 
それに、隣に声とか聞こえたらどうするの?」

「いつも声なんか出さないくせに・・・。」

「と、とにかく、今日はだめ。お願いだから・・・。」

結局、由紀絵にそう言われて、塚原はすごすごと自分の寝床に退散した。

由紀絵の気持ちを無視してすることはできなかった。

やはり何かあったな・・・。

由紀絵の態度に、塚原はそう感じていた。

由紀絵は、夫が急に迫ってきたので、すごくドキドキしていた。

これまで、夫の求めには、生理のとき以外に断ったことが無かった。

今日も、夫の求めに応じたい気持ちもあった。

だが、先程まで北川とあんなことをしていた自分の身体が、

今は少し汚れてしまっているように感じた。

そんな汚れた身体で、夫に抱かれるわけにはいかなかった。

由紀絵は、夫に対して軽い罪悪感を抱いた。

だがその一方で、もし夫が直子か結美と関係を持ったとしたら、

こんなに元気ではいられないだろうと思い、少し安堵した気分だった。

翌朝、塚原は、目を覚まして一階に降りて行くと、

ロビーの椅子に、桐谷と北川が腰掛けていた。

三人は、今日のレクレーションの予定や準備の確認をした。

今日は、昼食に、湖でバーベキューを食べ、

午後は釣り遊びなどをして楽しむ予定だった。

レクレーションの打合せが終わると、

三人は、午後に行う釣りの話しを始めた。

昨夜のデートについては、桐谷も北川も話しをする様子を

見せなかった。

いったいどちらが由紀絵とデートしたのか、
]
そして、由紀絵と何があったのか、塚原は気になっていた。

塚原は、昨日のデートのことを思い切って二人に聞いてみた。

「昨日の交換デートはどうでしたか?」

「まあ、こんなもんかなぁって感じだったけど・・・。」

桐谷はそう答えた。

「俺も、こんなもんかなぁって思った。

時間もそんなになかったしね。」

北川も続けてそう答えた。

この答えでは、塚原にはどちらが由紀絵とデートしたのかわからない。

「塚原さんはどうでした?」

逆に、桐谷から質問を返された。

塚原は、昨晩のことを思い出し、一瞬ドキッとした。

「僕は、罰ゲームだったので、デートは15分だけでしたよ。」

塚原がこう発言したことによって、

桐谷には、デートの組み合わせが全てわかった。

妻の結美は、子ども達と一緒に寝ていた、

すなわち罰ゲームだったからだ。

自分は直子とデートだったので、由紀絵と北川が

デートしたことになる。

・由紀絵とデートしたのは北川か・・・。

何食わぬ顔をしてやがるが・・・。

桐谷は少し焦りを感じていた。

「まぁ、相手が妻じゃなかったので、

不幸中の幸いと言ったところですが・・・。」

塚原が続けてそう言うと、桐谷と北川は少し驚いた表情を見せた。

「僕は、由紀ちゃんが相手だったら罰ゲームでも

良かったと思っていたけどね。」

「えっ、そうなんですか?」

桐谷の言葉に塚原は思わず聞き返した。

「由紀ちゃん、幼稚園の行事とかで、他の子の父親からは、

結構人気があるんだよ。知らなかった?」

「全く知りませんでした。」

「特に、僕らみたいにアラフォー世代の父親の間では、一番人気じゃないかな。
 
厭らしい目で由紀ちゃんを見ている父親もいるし、
 
実際に口説きたいと思っている父親もいるんだよ。」

塚原も息子の幼稚園の行事にはできるだけ参加していたが、

桐谷が言ったようなことには全く気づいていなかった。




交換デート、その8、亮ちゃん、ダメ。これ以上は・







交換デート、その8、亮ちゃん、ダメ。これ以上は・

「そうだといいんだけど。

でも、亮ちゃん、そう言ってくれてありがとう。

やっぱり話してみて良かった。」

「でも、ごめん。僕も男だから、旦那さんが少し気の毒に

思えてしまった。」

「確かにそう思えちゃうよね。それは私も否定しない。

でも、実際にはそうでもないのよ。

主人にもそれなりに打算があって私と結婚したんだから、
 
それはお互いさまなの。

詳しくは話せないけど・・・。

それに主人は、少なくとも1度は浮気しているし・・・。」

「えっ、そうなの。」

「うん、私が知っているのは1度だけだから、

それ以外にあるのか無いのか知らないけど。

そのときも、決定的な証拠は無かったけど、

問い詰めたらあっさり白状して謝ってきた。」

「・・・・・・」

「それで、私も許したんだけど、自分なりにささやかな

復讐をしているの。」

「復讐って?」

「危険日には絶対させないし、安全日でも、コンドームを

着けないと絶対させないってこと。

主人との子どもは一人で十分。

それでとりあえず役目は果たしたし・・・。

直子さんや由紀ちゃんには、子どもの面倒をみないから、
 
子どもを作らないようにそうしているって言ってあるけど・・・。」

結美はそう言って再び笑った。

今度は引き攣った表情では無かった。

そして、暫く二人の間に沈黙が流れた。

塚原は黙ってビールを飲んでいた。

由紀絵は、北川の強引さに抵抗できずにいた。

何故抵抗できないのか、由紀絵は自分でもわからなかった。

夫からは、結婚後はもちろん結婚前も、こんなふうに強引に

迫られたことは一度もなかった。

しかし、北川から強引にキスされ強く胸を揉まれても、

さほど嫌悪感を覚えることはなかった。

それどころか、自分の股間に北川の股間が押しつけられると、

彼のものを想像し興奮してしまった。

心の底では、夫にもそのように強引に迫ってほしいと

思っていたのだろうか。

それとも相手が北川だったからか・・・。

だが、北川にジーンズのジッパーを降ろされたときには、

さすがにこのままではいけないと思った。

「だめ、これ以上はやめて!」

北川が由紀絵のパンティの中に手を入れた瞬間、

彼女は、叫ぶようにそう言って、いきなり彼を突き放そうとした。

北川は、由紀絵の突然の抵抗に一瞬怯んだが、

彼女の抵抗を無視してこのまま続けようとも思った。

だが、この後のことを考えると、そうする勇気は出なかった。

やはり、少し急ぎすぎたか・・・。

北川は、そう思い、再び由紀絵に説得を始めた。

「俺、由紀ちゃんのことが本当に好きなんだ・・・。

一度だけでいいから頼むよ。」

「でも、これ以上のことをしたら、夫に顔向けできない・・・。
 
それに、夫が直子さんや結美さんと何かあったと

決まったわけじゃないし・・・。」

由紀絵の決意は固そうだった。

考えてみれば、由紀絵は普通の人妻だ。

ドラマのように簡単にいくはずもない。

北川は、由紀絵の態度を見て、計画を変更せざるを得なかった。

今から口説き落したとしても、それまでに時間がかかるし、

それでは戻る時刻に間に合いそうもなかったからだ。

「旦那さんが気になるんだったら、
 
もし、由紀ちゃんが俺に抱かれることを旦那さんが

了解してくれたら、いいかい?」

「えっ?」

由紀絵は、北川の突拍子もない提案にびっくりした。

そもそも妻が他の男性に抱かれるのを承諾する夫などいるのだろうか。

それに、自分の夫は、自分が他の男性を知らないことを知っているし、

そんな自分を大切にしてくれている。

そのような夫が他人に抱かれることを承諾する筈がないと思った。

「そんなことあるわけないでしょ。」

「だから、もし了解してくれたらの話しだよ。
 
それに、旦那さんが直子か結美さんと何もなかったと

決まったわけじゃないし・・・。」

北川にそのように説得されて、由紀絵は結局、夫が直子か

結美と関係を持ってしまい、

更に自分が北川に抱かれることを夫が承諾したら、

そのときには考えてみると返事をした。

そのように返事をしないと収まりがつかないように感じていたし、

際に夫が直子か結美と何かあったのかどうか

気になったからだった。

もし、夫が二人のどちらかと何かあったら、自分だって・・・、

という気持ちもあった。

その後、二人は、再び湖畔沿いの道をドライブした後、

旅館へと向かった。

二人の間に会話はほとんど無かった。

由紀絵は、夫と結美のことをあれこれ考えていた。

一方、北川は、これからどうするか作戦を考えていた。


「ねぇ、亮ちゃん。」

結美はそう言って塚原に近づき、彼にキスをした。

塚原は、一瞬びっくりしたが、すぐに片方の手で結美の頭の後ろを抱え、

もう片方の手を彼女の後ろに回して抱き寄せた。

そうするのが一番自然に思えた。

そして、二人は、塚原が結美に覆いかぶさるように床に倒れ込んだ。

塚原は、舌を絡め合うようにして結美とキスを続け、

暫くすると、片方の手で彼女の胸を掴んだ。

結美はブラジャーをしていなかった。

いつも寝るときには外しているのか、

今が特別なのか塚原には分らなかったが、

躊躇することなく、結美の胸を優しく揉んでいた。

・・・細身にしては、意外に大きいんだな・・・。

塚原はそう思いながら、今度は結美のTシャツの中に手を入れ、

彼女の胸を直に触り、乳首を優しく愛撫した。

塚原は、暫く愛撫を続けた後、自分の結美の唇から離し、

彼女のTシャツをゆっくり捲り上げた。

塚原の目の前に、結美の乳房が露わになった。

彼女の乳房は、由紀絵のように大きくはないが、

乳首や乳輪は、子どもを産んだとは思えないほどとても綺麗だった。

塚原は、結美の乳首にキスし、それをしゃぶりながら舌で弄った。

結美から喘ぎ声が漏れ始めていた。

塚原は、自分の片手を結美の胸からウエストへ、さ

らにその下へ移動させていった。

そして、塚原が結美のスボンに手を伸ばすと、彼女は突然その手を掴んだ。

「亮ちゃん、ダメ。これ以上は・・・。

ごめん、今日は・・・許して・・・。」

塚原は、結美のその言葉で我に返り、彼女から離れた。

結美は上体を起こして、捲れたTシャツを直した。

再び二人の間に沈黙が流れた。









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