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出張先で家内は何を、その1、知らないのは俺だけ、、

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出張先で家内は何を、その1、知らないのは俺だけ、、
僕と妻の恵子が結婚してもう7年がたつ。
現在は僕が34歳で恵子が32歳、お互いもう30歳を過ぎてしまった。
社内では美人で有名だった恵子を僕が射止めて、大恋愛の末結ばれた。
新婚当初は毎日のように愛し合っていたが、最近はその回数もめっきり減ってしまった。
夫婦仲が悪くなったわけではないが、何故だか最近話しをすることもなくなってきている。
今になっても子供ができない僕たちは共働きを続けていた。
結婚後すぐに僕は左遷になり都内の営業所に勤務となった。
妻は本社の企画部で相変わらず働いている。
用事があって本社を訪れた時だった。
仕事が終わり、妻の顔でも見て帰ろうかと思い企画部のフロアーに行くと、
急に便意を催しトイレに駆け込んだ。便座に座ると、
先ほどまでの腹痛が急になくなり排便の気配もなくなった。
もうしばらく座っていたらまた排便したくなるだろうと思い、
しばらくそこに居ることにした。
外から誰かが入ってくる気配がした。
「なあ、今回の仕事、藤田さんと組めたらいいなあ」
妻は社内では結婚後も旧姓を使っており、
藤田というのが妻のことを意味しているとすぐにわかった。
「なんで?」
「藤田さんとプロジェクトを組んで、地方でのプレゼンの後に
やらせてもらったことがある人が何人かいるらしいぜ」
「うそだろ、あの藤田さんが?誰がそんなこと言ってたの?」
「それは言えないけど、確からしいよ・・」
「お前それ誰かに騙されてんだよ。
だって藤田さんなんて飲み会だってあまり出てこないし、
それになんつたって人妻だろ。そんなおいしい話あるわけないじゃん」
「普段は絶対にあり得ないけど、
地方で藤田さんと二人っきりってシチュエーションだけでも萌えるでしょ」
「確かに藤田さんは30過ぎには見えないくらい魅力的だけど、そんなことってあるかな」
本社企画部の社員であろう男性二人はそう言うとトイレからいなくなり、
声が聞こえなくなった。
妻が浮気?僕はショックというより、にわかに信じられない話に心臓の鼓動が
激しく脈打つのがわかった。
たしかに妻の仕事は地方での地元説明会などのプレゼンで出張に帯同することが年に
数回あった。
しかし、妻が帯同するようなプレゼンは大低大掛かりなもので、
男性社員と二人っきりなんてないと思っていた。
僕はそのままトイレの便座に座ったまま動けなかった。
同時に自分のペニスの変化にとても不思議な違和感を感じていた。
結局その時は妻の顔を見ずに本社を出た。
頭の中ではさっきトイレで聞いた話がうずを巻くようにこびりついて離れないでいた。
結婚後も仕事を続けているが生活はいたって質素で、
こっちは営業職なので付き合いなどから夜遅くなることもしばしばあるが、
妻は仕事が終わればまっすぐに帰宅する。
休日に僕の知らない行動をとっているなどということもなかったので、
妻が不倫をするなどということはこの7年間考えもしなかったことだった。
しかし冷静に考えてみたら、確かに妻はまだ充分に若いし美しい。
そのような女性社員と二人っきりで出張ともなれば、
不道徳にも少なからず一夜限りの不倫を妄想してしまうこともあるかもしれない。
その日営業所には戻らず、有給を使って家に帰ることにした。
普段の妻は5時に仕事を終えて6時には帰宅する。
それまでになんとか証拠を探したいと思った。
しかし証拠となるようなものは一切家にはなかった。
6時になると妻は帰ってきた。
「あら、今日は早かったのね」
「ああ、営業先が近くだったから有給使って直帰したんだ」
「ご飯まだなんでしょ、今から支度するから待ってて」
妻はそういうといつもと同じように食事の支度をしてくれた。
「なあ、この前きみが出張した日っていつだった?」
「えっ、なに?急に?」
食事中におもむろに妻に聞いてると、
やはりこころなしか少し狼狽したような受け答えだった。
(やっぱり何かある!)
「いや、別に、なんとなくいつだったろうかと思って・・・」
「もう出張にはいかないつもり・・」
「えっ、どうして?」
「わたしより若い子もだいぶ育ってきたし・・・わざわざ私が行かなくても・・」
「きみのようなベテランの方が何かトラぶった時など対応が上手くいくんじゃ・・」
「今まで一度も私の仕事のことを聞かなかったあなたが、どうしてそんなことを?」
「そ、そんなことはないけど・・」
今度は逆にこっちの心を見透かされたようになり、この話はそこで終わりになった。
その晩、僕は久しぶりに妻を抱いた。
何年ぶりなんだろう、こんなに興奮して激しく妻を抱いたのは。
妻の身体は新婚の時と変わりなくとても綺麗だった。
(恵子・・きみは本当に出張中に同僚に抱かれたのか?
その時きみはどんな表情をしていたんだ?僕と交わるよりも激しく悶えたのか?
どんな風に・・・・)
僕は妻を抱きながら頭の中で繰り返していた。
不倫をされた怒り以上にこみ上げてくるこの興奮する思いに違和感を抱きながら。
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