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交換デート、その26、危険日妊娠してるかも

由紀絵も、今日の俺とのセックスでそう実感したに違いない。

だから、初めはたまに抱いてやるだけでいい。

そうすれば、由紀絵の方から必ず俺を求めてくるだろう。

次第に回数も増えていく。

そうなれば、もう完全に俺の女だ。

塚原とのセックスも拒否させ、レスにすることもできるだろう。

もう由紀絵は俺一人だけの女だ。

北川の妄想は、どんどん膨れ上がり、とどまるところを知らなかった。

そして、彼は、横になりながら、直子と由紀絵とのセックス三昧の

日々を妄想していた。

由紀絵は、眠れないまま、ふと生理のことが気になりだした。

携帯電話を取り出してカレンダーを表示した。

夫と最後にセックスしたのは三週間ほど前の

月曜だったことを思い出した。

その日は安全日だったので、夫はコンドームを

着けずに中で射精した。

夫が射精を終えた後も、挿入したまま長い時間、ときおり唇を

合わせながら二人で抱き合っていた。

とてもとても幸せな時間だった。

そろそろ二人目も欲しいな・・・。

そんなことも考えていた。

それから暫くして生理がきた。

だか、いくら考えてもその日がいつだったのか正確には

思い出せなかった。

翌週の月曜日は生理だったことを思い出したが、

その日に始まったのかどうかまではわからなかった。

生理の期間はいつもは5日程度なので、

生理が始まったのは、夫とセックスした週の

木曜から翌週の月曜の間となる。

由紀絵は愕然とした。

どう考えても今日は危険日である可能性が高い。

少なくとも安全日ではないことは確実だった。

桐谷と北川に大量の精液を出されたことは、由紀絵にもわかっていた。

もし危険日だったら、妊娠する可能性は高いかも知れない。

しかも、桐谷か北川かどちらとも判らない子どもを・・・。

三週間前には、愛する夫との二人目の子どもを望みながら、

今は、夫以外の子を宿すかもしれないという現実と

恐怖が由紀絵を襲った。

なんてことをしてしまったんだろう・・・。

由紀絵の目からは大粒の涙が流れた。

彼女は、枕元にあったタオルで顔を覆いながら、さめざめと泣いた。

そして、いつしか深い眠りについた。

明け方近くになって、塚原は一度目が覚めた。

すぐ隣からは由紀絵の寝息が僅かに聞こえてきた。

いつ頃、帰って来たんだろうか・・・。

塚原は由紀絵の顔を覗き込んだ。

目元が少し腫れぼったい感じがしたが、

それ以外は普段の妻の寝顔と何ら変わらなかった。

あの後は結局何もされなかったのではないかという

期待が沸いたが、

そのとき、いつもの妻の匂いとは違う臭いを感じた。

彼女を起こさないように気をつけながら、

そっと下着の中に手を入れた。

彼女の陰部にはヌルヌルとした感触があり、下着の裏には何かが

ベットリと付着していた。

下着の中から手を抜き、自分の指の臭いを嗅いだ。

何の臭いかは明らかだった。

もちろん妻の匂いではない。

塚原は愕然とした。

ここまでやられたのか・・・。

あの離れ家の中での出来事を想像した。

桐谷と北川にやられるだけやられて、最後に二人に

中出しされた由紀絵の姿が思い浮かんだ。

後悔と怒りと絶望が入り混じったような、何とも言えない感情が

沸き上がったが、その後、暫く呆然としていた。

これからどうしたらよいのか・・・。

布団に横たわって目を閉じ、これからのことを考えてみた。

これまで家族ぐるみの付き合いをしてきた桐谷と北川。

これからも同じように付き合えるとはとても思えない。

彼らの由紀絵を見る目は当然変わるだろう。

自分のものになった女として厭らしい目で

妻を見るに違いない。

服を身に着けていても、妻の身体を眺めてその裸身を

思い出すかも知れない。

これからも機会があれば妻との関係を

求めてくる可能性もある。

私のことも寝取られた哀れな夫として蔑み

見下げるかも知れない。

幼稚園の由紀絵のファンだという父親達に

自慢げに話すことも考えられる。

そのようなことに自分が耐えられるだろうか、

耐えられるとは到底思えない。

ちっぽけであっても自分のプライドが決して許さないだろう。

いや、それ以前にこれから先、由紀絵と夫婦として

一緒に暮らしていけるのだろうか。

夫以外の他人の精子が自分の子宮に注ぎ込まれるような、

そんな行為まで許した由紀絵を、

今後も自分の妻として認めることができるのだろうか。

それよりも、由紀絵自身がどう考えているのか。

ここまで許すなんて、桐谷や北川の子どもができても

よいと思っていたのか。

そして、これから先自分とどうしたいのだろうか。

塚原は、考えれば考えるほど自分の心が沈んでいくのを感じた。

再び塚原の目が覚めると、部屋には由紀絵の姿はなかった。

時計を見ると、すでに朝食の時間が過ぎていた。

塚原が暫く仰向けに寝たまま天井を眺めていると、

由紀絵が部屋に戻ってきた。

朝風呂に入ってきたようだ。

彼女は塚原に何も言わずに身支度を始めた。

塚原も由紀絵に何も言わずに部屋から出て行き、

一階に降りていった。

子ども達の大きな声が響いていた。

自分以外は、皆朝食を済ませたようだ。

塚原は、一人で朝食を摂った後、旅館の庭に出た。

桐谷と北川がベンチに座って何やら話しをしていた。

昨日の夜のことでも話しているのだろうか。

二人と顔を会わせたくはなかったが、

そういうわけにもいかなかった。

「おはよう。今日は起きるのが遅かったね。」

「おはようございます。」

互いに朝の挨拶をかわした後、塚原が桐谷に帰りの

予定のことを尋ねた。

「皆、お疲れのようだから、後は各々の家族で帰るだけにしよう。

帰り支度が出来たら好きなときに旅館を出発して結構です。

昼食も一緒じゃなくてもいいでしょう。

家族それぞれで済ましてください。」

桐谷はそう答えた。



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