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彼氏がいる妻、その5、妻はさっきまで男のモノに触れていた両手で食事を作ったのか,

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彼氏がいる妻、その5、妻はさっきまで男のモノに触れていた両手で食事を作ったのか,

しばらく待っていても私の送ったメールに対する返事は来なかったが、

それ以上メールを送ることはしなかった。

1月の初旬、18時を過ぎずとも辺りはもう真っ暗になってしまう。

ホテルから一緒に出てくる所を写真に撮影できればいいのだが、

試しに携帯で写して

みると、明かりも足りない上に距離的にも無理があった。

それも予想がついていたことで、

さっさと私は妻の車が止めてあった駅へ向かった。

ホテルからの道順と妻が車を停めている場所の2つを考えると、

このさほど大きくない駅で、

男が妻を降ろす場所は容易に限られてしまう。

私は周囲の光が当たりにくい場所に車を停めてその瞬間を待っていた。

車の時計が緑色の文字で18:57と表示していた時に、

駅の隅に黒っぽいハッチバックが停まって女が降りた。

私のいる位置から少し離れていたので、

女の顔がはっきりと見えた訳ではなかったが、

凝視するまでもなく、その影しぐさから、

残念ながら妻である事は明確だった。

女を降ろしたハッチバックは、すぐにそのまま走りだした。

私の目の前を通過した時に、

私はそのハッチバックの後を追いかけるべく、アクセル

をグッと踏み込んだ。

ハッチバックと私の車の間に他の車はない。

ホテルに停まっていた2台の黒のハッチバック。

こうして後を追いかけたことでナンバーも分かり、

おかげ様でどちらでご休憩していたのかも分かってしまった。

それからしばらくの間、運転にも注意が必要だった。

私は赤信号で離されないように、

信号のある交差点に近づけば距離を縮め、

それ以外は距離を少し開けて走った。

途中、横から出来てた車が割り込んできそうになったので、

それは運転手の方に嫌な気をさせて申し訳なかったが、

多少強引な運転によって遠慮してもらった。

街灯や店の明りがあってもこの暗がりである。

よほど気をつけていない限り、

前を走っている男が後をつけられていることに気がつ

くとはとても思えなかった。

しかし、住宅街近くになった時、交通量が極端に減ってしまった。

やむなく距離を開けて走るしかなかったのと

、男が車を停める時に私の車を見られる

ことを避けるためにも、

最後までびったりと後をつけることは出来なかったが、

それでも男の車のライトが消えるおおよその場所は

把握することができた。

私はライトが消えて2、3分してからその辺りへ向かった。

住宅街の駐車場でその車を見つけるのは難しいことではなかった。

近くで車から降り、歩いてその家へ向かった。

玄関の表札には「有田」と書かれている。

築数年の比較的新しいこの住宅の駐車場には、

男のものと奥さんのものと思われる車が

2台並んで停まっていた。

それ以外は外観からこの家族構成が分かるものは見当たらなかった。

私はこの住所を記憶すると、

忘れないうちに車に戻ってメモをしておいた。

『有田』

既婚者であり、その自宅までも把握できた。

大きな収穫であった。

そして私は車から妻にメールを送った。

もちろん、通常のアドレスからである。

『今から帰る 20時ちょっと過ぎに着く』

暗がりを味方につけて、計画通りにコトは進んだ。。。

自宅に帰ると妻が出迎えてくれた。

玄関先に黄色のエプロン姿でバタバタ出てきて、

「やっとご飯できたとこ」

と笑って私に話しかけてきた。

何にでも懸命な妻は、

結婚前から料理を勉強していたということをこの時急に思い出

した。

そうだった。。。。。私のためだった。。。。

リビングに並べられたあたたかい料理が、

有田への怒りを湧きあがらせる。

二人向かい合って食事をしていたが、

妻はさっきまで男のモノに触れていた両手で食事

を作ったのか。

男のモノをくわえていたその口で味見をし、

私と会話をし、食事をしているのか。

良妻を演じている妻も大した女優であると感心させられた。

そう、、、この瞬間、

妻への愛情と嫌悪感が入り混じって私を身震いさせたが、

おさまると同時に、私はいつもの表情という仮面を被り続け、

有田と妻を追い詰めることを自

らに誓っていた。

この日、妻を抱く気にはなれなかった。

今後、どうしてくれようかと考える事に集中していたからであった。

後日、妻の会社へ赴き、

有田のハッチバックが停まっているのを確認した。

有田が妻と同じ会社の社員であると確認することが大事であった。

顔や年齢までは分かっていなかったが、

この段階ではまったく必要ではなかった。




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