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家内の彼氏、その28、お帰りなさい




家内の彼氏、その28、お帰りなさい、

川島が駐車場から車をまわしてくる間に、一瞬でしたが夫婦の会話になりました。
「よく似合うよ」
少しドキドキしながら嫌味っぽく言ったのですが、
家内の方が堂々としている感じでした。
「ここでは川島の彼女だから」
家内は車に乗る時も助手席に、
そして食事の間も川島の横に寄り添うように座りました。
川島はさりげなく私に見えないように、家内の太股に手をおいたり、
少しスカートを捲って手を入れたりしていたようです。
川島にこっちの気持ちを見透かされてしまったかな・・・
少し情けないような気持にもなったのですが、
目の前で下着を付けていない自分の妻を好き放題にされるという屈辱は、
口では表現できないような快感もありました。
ゆっくりと食事をした後、もう少しだけここにいるという家内を残して、
私は1人で川島のマンションを後にしました。
マンションの前で2人は手を振りながら見送ってくれましたが、
しばらく走った後信号待ちで後ろを振り返った時、
家内の腰に手をまわしてマンションの中に消えていく川島の大きな背中が見えました。
家内は2日間で10回以上川島の精子を受け入れていました。
こういうふうに表現すると、
川島は底なしの性欲でかなりの好色男のように思えるかもしれませんが、
家内のことが大好きでたまらなかったようです。
その日、家内は夜9時頃に帰宅しました。
「ただいま、これ川島からお土産もらったよ」
家内は大きな紙袋を持って、少し疲れた感じでリビングに入ってきました。
「ああっ、おかえり・・・」
私は今日のことは何も言うつもりもなかったのですが、
家内が出かける前と同じ少し地味なワンピースを着ていたので、
ちょっとからかってやろうと思ったのです。
「なーんだ、あのミニスカートのままで帰ってきてほしかったな。
この家でも着てみたらどうだ?」
すると、家内は微笑みながら切り返してきました。
「いいわよ、ここではあなたの奥さんなんだから、言う通りにするよ。
あなたが恥ずかしくなかったらね。ミニスカートの私を連れて、手をつないで歩く?」
「冗談だよ(笑)、それにしてもすっかり見せつけられたよ」
家内はそのことには何も答えず、私の隣にすり寄るように座って言いました。
「・・・ごめんね・・・」
私は思わず家内の背中に手をまわして自分の方に抱き寄せました。
「謝ることはないよ、向こうでは川島の彼女だから・・・」
しばらく2人とも黙ったままでしたが、やがて家内がぽつりと言いました。
「私、今すごく幸せなのかな・・・2人の男性に愛されて・・・」
「そうだな・・・人生最高の時かもな」
「でも・・・もう、それも長くないと思うよ」
意外な家内の言葉に、思わず顔を覗き込みました。
「どういうことだい、喧嘩でもしたのか?」
「ううん、喧嘩なんかしてないし、仲はすごくいいよ。
そんなんじゃなくて、私の勘なんだけど・・・
川島、最近少しだけ焦っているような気がするの。
時間に追われているというか、
昨日からいつもよりすごく激しかったし・・・
自分の中で終わりの時を決めているような感じがするの」
「でも、まだ9カ月ぐらいだろ。あと・・・3か月あるじゃないか。」
家内は少し間をおいて言いました。
「きっといい人が現れたんじゃないのかな、そんな気がする・・・」
川島にいい人が現れた・・・家内の勘は当たっていました
その後1ヶ月近く、家内と川島が会うことはなかったようですが、
川島から私に2人で会いたいと連絡があったのです。
平日の夜でしたが、川島は私の会社の近くまでわざわざ車を飛ばして来てくれました。
一緒に食事をしながら、川島はこれまでの家内との付き合いについて、
丁重にお礼を言った後、改まって切り出してきたのです。
「実は、まだ付き合ってはいないんですけど、この人なら・・・
と思える女性がいるんです」
私はもしかしたらと思っていたことを川島が話し始めたので、
黙って聞き入りました。
その女性は川島の会社の取引先に勤めている女性のようで、
いままで2回ぐらい食事を共にしたようですが、付き合ってはいないようでした。
「そうか・・・それで、どうするんだい?」
「はい、付き合ってみたいとは思っていますし、
彼女の方も満更ではないようなので・・・僕より年上ですから、
付き合うことになれば、当然結婚になると思います。
それで・・・洋子さんのことなんですが、
最後のわがままを聞いてもらっていいですか?」
最後のわがまま・・・一体何なのかと一瞬思いましたが、
最後の2人の思い出に旅行したいと言ってきたのです。
「なんだ、そんなことか。いいじゃないか、行ってこいよ」
「ありがとうございます。
洋子さんにはすべてをお話しした上で誘います。これが最後だってことも・・・」
「そうだな、それと川島、もう俺に報告とかはしなくていいからな。
旅行の間は2人の時間を楽しんだらいいよ」
そして、その半月後ぐらいでしたが、
2人は最後の1泊2日の旅行に行きました。
私が言った通り、旅行中人2人から連絡は一切ありませんでした。
無事に着いたのか、事故でもあったのではないか、もしかしたら・・・
このまま駆け落ちしてしまうのではと思うぐらい、
メールも電話もなかったのです。
私の僅かな心配をよそに、家内は無事に帰ってきました。
その日の夜、家内は寝室で私と2人だけになると、正座をして言いました。
「今日で川島とはもう完全に縁を切りました。あなた・・・今までごめんなさい」
家内は少し涙声のようでした。
「いやっ、洋子が謝ることは何もないよ。元々はすべて俺が仕掛けたことだから・・・」
「これからもよろしくお願いします」
「こちらこそ、もう川島の恋人ではない、純粋な俺の奥さんになったんだな・・・」
私は何故か涙が出てきそうになりましたが、ぐっとこらえて家内を抱き締め・・・
思わずそのままパジャマを脱がせて全裸にしました。
川島のキスマークでしょうか、
胸の周りとお腹のあたりに数か所の赤いアザがありました。
「川島のこと、忘れられるか?」
家内は私を見上げながら言いました。
「忘れるよ、でもあなた次第かな、あなたに捨てられたら、思い出すかも・・・」
「じゃあ・・・絶対忘れさせてみせるよ」
自分の手元に戻ってきたような家内と、その日は時間を忘れて愛し合いました。
読んで頂き、ありがとうございます。終焉です
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