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家内の彼氏、その19、私は…川島君とセックスしたのよ









家内の彼氏、その19、私は…川島君とセックスしたのよ

言葉を失った私は、しばらく呆然として立っていたと思います。
どのぐらいの時間が経ったのか自分でもわからないぐらいでした。
川島君にすべてを取られてしまう…情けないことですが、それだけ自分に自信がなかったのです。
いくら戸籍の上で家内と婚姻関係にあり、その間に弘毅という子供がいても、
気だてのいい好青年の川島君の前では脆くも崩れ去ってしまうのではないか…
焦り、そして軽はずみなことをした後悔の気持ちが、私の身体の中を駆け巡りました。
「あなた…聞いてくれている?」
私は家内の言葉で我に返りました。
「……うっ、…うん……それで、お前は何て答えたんだ?」
一時の興奮状態からかなり落ち着きを取り戻した私を見て、家内はやや安心した表情をして言いました。
「゛ありがとう、そこまで言ってくれて…でもプロポーズは受けられないの。
私は瀬戸の妻であり、弘毅の母親です。これからも、ずっと… ゛って言いました。そしたらね、
川島君ったらね、゛あわよくばって思いましたけど、やっぱりそうですよね ゛って言ってくれて…
…だから、食事した後も笑顔で別れたのよ。でも川島君 ちょっと体調悪かったみたい。
なんだか身体が重そうだったから…誘ったりして悪かったかなって思っているの」
「…そっ、そうか…」
家内の言葉を真に受けてよいのかどうか、私にはわからなかったのですが、
こうして無事に家に帰ってきてくれたことだけでも感謝する気持ちも出てきていました。
ただ、私にはどうしてもわからない、腑に落ちないことがあったのです。
やや、安心して余裕の出てきた私は家内を見つめながら言いました。
「お前……最初から川島君と旅行になんか行く予定じゃなかったんだろ?
なのに行き先は言わないし、連絡もしてくれるなと言うし……
実家に帰るならなぜそう言ってくれなかったんだ?」
すると家内は瞬きもせずに真正面から私の顔を見て言いました。
「あなたを騙して心配させたかったの」
「えっ!騙す?」
家内の予想もしない言葉に私は驚きました。
「そう、だって私もあなたに騙されていたのと同じだもの。川島君とキスしたり、
その後のことも……あなたは全然知らない振りしていたけど全部知っていたし、
あなたが川島君にそうさせていたなんて……」
「いや…それはだから…させていたということじゃなくて」
私は家内の言葉に押されて、ややしどろもどろになってしまいました。
「だから…今度は私があなたを騙して…思い切り心配させて困らせたかったの。
私のことももう一度見つめ直して欲しかったし……」
私には返す言葉がありませんでした。確かに騙されたと言われても止むを得ないことです。
すべてはあの時…川島君の店を訪れた時、家内からのメールはすべて転送するように
川島君に言ったことから始まったのです。
それにしても、行き先も告げず一切の連絡も断って…
そこまで嘘をついて私を騙した家内の執念……私はただただ圧倒されるしかありませんでした。
「そうか…わかった。もう昨日と今日のことは何も言わない。
じゃあ、これでお互いチャラ……ということだな」
すると家内は間髪いれずに言いました。
「とんでもないわ!」
私がチャラと言ったことに家内が過剰に反応したために、
私は一瞬しまったと思いました。やっぱり…これでは虫がよすぎたのか…
自分が今まで家内には内緒にして、川島君にアプローチさせたことに家内はかなり傷ついて
いたのかも知れません。
しかし……家内の口からは意外な言葉が出てきたのです。
「川島君と旅行に行くような振りして、あなたを騙して心配かけても
…チャラになんか絶対ならないわ。
いくらあなたがけしかけたとしても………私は…川島君とセックスしたのよ、
自分の意思で、おばさんのくせにすっかりその気になってしまって…
…川島君といっぱいキスしたし、抱いて欲しいと思ったから川島君のマンションにも
行ったのよ。あなたと弘毅のことを忘れて…川島君に夢中になってしまったのよ……」
家内はそう言うと、正座をしたままその場に倒れこむように身体を折ると、額を床に擦りつけました。
「いやっ、そ、それはもう、いいじゃないか…」
私は慌てて言いましたが、家内は土下座するように身体を折り曲げたまま動きませんでした。
「洋子、いいんだよ…」
家内の傍に近寄り、肩を抱いて起こそうとしましたが、家内は起き上がろうとしません。
少し泣いているのか、肩が小刻みに震えていました。
私はしばらく何も言わず見守りましたが、家内の肩に手をおいて語りかけるように言いました。
「洋子…そんなに自分を責めるのはやめてくれ。俺も…悪いんだ、いや、
俺のほうがもっと悪い。洋子は俺にとってかけがえのない存在だけど、
若い川島君に抱かれて欲しかったんだ。俺にとって大切なお前が若い男に抱かれて…
身体中を貪られて汚されてしまう…その嫉妬と興奮を味わいたかった、
それだけなんだ。だから…洋子は全然悪くないんだ。俺の思惑通りにお前は行動した
…ただそれだけなんだ」
私は、今 家内の心を支配している罪悪感を取り払らおうと懸命でした。
夢中で家内に話しかけました。やがて家内はゆっくりと顔を上げはじめました。
目から大粒の涙がこぼれ、顔を濡らしていました。
私はこれ以上何を言っていいのかわかりませんでしたが、お互いに重苦しい雰囲気に
なってしまったのを何とか変えようと思いました。
「さーぁ、腹減ったなー、今日は洋子の手料理が食べられるんだろな」
相変わらず顔を伏せて涙を流していた家内でしたが、私の言葉にやっと反応してくれました。
「…そうね…ごめんね、もう支度しないと弘毅が帰ってきちゃうね」
「そうだよ。俺はやっぱり料理の才能はないよ。昨日も散々だったし
…もう自分でご飯を作るのはこりごりだ(笑)」
家内は少し笑みを浮かべてようやく立ちあがると、私が買ってきたお惣菜の袋の中を
見ながら言いました。
「へーっ、こんなの買ってきたの?」
「しょうがないじゃないか。今日も弘毅と男二人で下手でまずい晩飯を覚悟していたからなぁ~」
「あはっ(笑)、じゃあ支度するわ」
家内はそう言うと、さっとエプロンを腰に巻いて台所に立ちました。
家内の後姿を見ながら、私はホッとしました。
家内があそこまで自分を追い詰めていたことに驚きましたが、私は家内のことを責める気など
まったくありませんでした。
それに、私にはまだ隠していることがありますから…
家内も少しずつ明るさを取り戻し、その日の息子を交えた3人の夕食は久々に楽しい感じがしました。
旅行の土産がないことをぶつぶつ言いながらも、家内の作った夕食をあっという間に平らげて
うれしそうにしている息子を見ながら、私はホッと胸をなぜ下ろしました。
そして、夕食も終わり息子が風呂に入っている時、私は台所で後片付けをしている家内
に向かって声をかけました。
「洋子…今日から一緒の部屋で寝ないか?」
家内とは息子が幼児のころから別の部屋で寝ていました。
息子が産まれてからも3人同じ部屋で寝ていたのですが、
どういうきっかけだったか、まず私だけが別の部屋に移り、そのうちに息子も個室に移り、
今となっては3人が別々の部屋で寝ていました。
さすがに夫婦とはいえ、また同じ部屋で寝ることに家内がどう言うか私はドキドキしました。
家内は私の問いかけに一瞬手が止まりましたが、私の方を振り向いて少し
笑顔を見せながら言いました。
「……うん……じゃあ1階でね……」
その日から私と家内は再び同じ部屋で寝起きすることとなったのです。
それを契機に我々の夫婦生活は新たな展開を迎えることとなりました。





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