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家内の彼氏、その18、すべてを取られてしまう









家内の彼氏、その18、すべてを取られてしまう。
川島君は昨日は休みを取っていたらしいが、
今日は急に休ませて欲しいと連絡してきたと店長は言っていた…
これは一体どういうことなのか…旅行というのは日帰りだったのか、
それともまったくの嘘なのか…それなら家内は昨日どこで泊まったんだ…
まさか二人で駆け落ちしたんじゃないのか……私はトボトボと歩きながらあれこれと考えていました。
考えれば考えるほど頭の中が混乱し、悪い想像ばかりしてしまっていたのです。
行くあてのない私は本屋で立ち読みをしたり、パチンコをしたり…しかし何をしてもまったく上
の空でした。今日一日が早く終わって欲しい…もうコリゴリでした。
確か家内は夜には帰ると言っていたものの、それが何時なのかまったくわかりません。
となると夕食の準備もしなければならず、何をする気にもなれない私に
追い討ちをかけるような嫌なことでした。
止む無くスーパーで夕食の惣菜を買った私は、
残暑が厳しい中汗だくになりながら家に向かいました。
夕食を何にするかを考えるのも面倒くさいし、
まして誰もいない家に一人先に帰って家族の帰りを待つ…
当たり前のことのようですが、家内はこんなことを毎日しているのかと思うと、
改めて家内の存在の大きさ・有り難さを実感しました。
夕方5時を少し過ぎたあたりにやっと家に着きました。惣菜を持っていたため、
玄関ではなく裏の勝手口にまわって家に入ろうとして鍵を取り出した時でした。
゛……なんだか…変だ……゛
家の中で何やら人の気配がしたのです。
゛…もしや……泥棒……か? ゛
私は勝手口のドアノブにそっと手をかけました。
゛開いている…… ゛
私は泥棒に入られたと確信し、家の中に飛び込みました。
その時でした。
「きゃーーーぁぁ!!」
勝手口につづいている台所から悲鳴が……
その悲鳴の主は………家内だったのです。
家内は台所のテーブルに隠れるように身を屈めて、こちらの方を見ていました。
私がものすごい勢いで勝手口から飛び込んできたので、さぞかしビックリしたのでしょう。
しかし、ビックリしたのは私も同じです。
てっきり泥棒かと思い、家に飛び込んでみたら、帰っているはずのない
家内がいたのですから…
「お、おまえ…帰っていたのか…」
家内は両手で胸を押さえて、気を静めるようにゆっくり立ち上がりながら言いました。
「あ~っ、ビックリしたわ…誰が入ってきたのかと思った」
「それは、こっちのセリフだよ。夜遅いと思っていたから…いつ帰ったんだ?」
「3時ぐらいよ。洗濯して、お掃除して…あなたは、今日はどうしたの?早いのね」
「俺は……昼から早退したんだ、仕事に身が入らないからな…」
すると家内はキョトンとした顔をして言いました。
「あらっ、風邪?熱でもあるの?」
私は家内の暢気そうな言い方に一瞬にして切れてしまい、
今まで我慢していたことが一気に爆発してしまいました。
「バカ言うな!!自分の妻が若い独身男性と1泊2日の旅行に行っているんだぞ。
それも行き先も告げずに、一切連絡も取るなと言われて…
これで仕事に打ち込めるような男がいたらお目にかかりたいもんだ!いいかげんにしろ!!」
「ちがうわ!ちがうのよっ!」
私に罵声を浴びせられて家内は身を縮めるようにしながらも、
両手を振って必死に反論しようとしました。
「何がどう違うんだ!説明してみろ!」
私は家内に言い訳の隙を与えまいと、一気にまくし立てました。
「ほらっ、早く言え!何とか言え!何も言えないのか!
何回抱かれたんだ?一緒に泊まって風呂に入って、若い身体を楽しんだのか?
身体を弄ばれて喘ぎまくったのか?この恥知らずめ!若い男がそんなにいいのか、この売女!!」
まくし立てた瞬間に私は しまった、言い過ぎた とも思いましたが、
すでに自分をコントロールできる状況ではなかったのです。
しばらく沈黙の時間が流れました。家内は立ち尽くしたまま、
私は興奮して肩で大きく息をしながら家内を睨みつけていました。
興奮状態の私に何を言っても無駄と思ったのか、家内は下を向いて動きませんでしたが、
やがてゆっくりとその場に座ると、正座をして私を見上げながら言いました。
「あなた、落ち着いて聞いてほしいの。私 本当のことしか言わないから…」
一気にまくし立てたことでやや落ち着きを取り戻した私は、家内を見下ろしながら言いました。
「ああっ、言えよ。下手な言い訳でも何でも聞いてやるよ」
家内はゆっくりと話し始めました。
「私 昨日から実家へ帰っていたの」
瞬間的に私は見え見えの嘘だと思いました。
「ふ~ん、実家か、よく使う手だな。都合の悪い時は何かというと実家だな。
まあいい。それで、川島君とはどうしたんだ?」
「会ったわ。昨日のお昼前に出会って一緒に食事して、それで別れたの」
私は聞くのもバカバカしい感じで言いました。
「じゃあ、それだけのためにわざわざ川島君を誘ったのか?
川島君は仕事を休んだんじゃないのか?」
すると家内は私に訴えるような表情で続けました。
「そうよ…それだけよ。でも私にとってはすごく大切なことだったの。
川島君にはっきりさせてほしいことがあったから……」
「何だよ?はっきりさせとほしいことって…」
家内は少し深呼吸して言いました。
「……私のこと……本当にどう思っているのか聞きたかったの。
川島君はあなたに言われて私に接近して…
それでこんなことになったのかなって思って…川島君の本心を聞きたかったの」
川島君の本心を聞く……これは主婦でも母でもない、一人の女としての意地・プライドなのでしょうか…
私にはすぐには理解できないことでした。
私は怒りもほとんど収まり、いつのまにか家内の言葉に聞き入っていました。
「それで……川島君は何と言ったんだ?」
家内は下を向いて顔を隠しながら言いました。
「゛洋子さんがもし誤解されていたら僕はすごく残念です。確かに瀬戸さんから、
それらしきことも言われたのは事実です。
でも、僕が今までしたことはすべて僕の意思でしたことです。
僕は……心の底から洋子さんを好きになってしまいました゛……って言ってくれたの」
私は何も言えず言葉を失いました。そして……家内は続けて言いました。
「生まれ変わったらプロポーズしますって、いつか言いましたけど、
誤解されるぐらいなら今プロポーズします。
洋子さん、瀬戸さんと別れて僕と結婚してください。
瀬戸さんより洋子さんのこと大事にします。
絶対幸せにします。弘毅君のことも僕が何とかします゛……って」
その時、私の中には嫉妬という気持ちはなく、焦りという嵐が吹き荒れました。
このままでは…すべてを川島君に取られてしまう…
家内も、そして弘毅までも、すべて…


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