変体趣味、その２、こりないオッサン
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変体趣味、その２、こりないオッサン
夜遅くに若い女の子４人と、おっさんの私。
普通の組み合わせではないですね。
店員の『おタバコはお吸いになられますか?』の質問に
私の意志は女の子の『吸いません』
の一言で拒否され
自分の立場をより深く理解するとともに、こういう
扱いも悪くはないなと、ちょっと嬉しく思いました。
案内された席ではオキニの隣へ座るべく努力したのは
言うまでもありません。
女の子たちはさっきまでのこと等忘れたのかのように
若い女の子らしく楽しく話していました。
私もしゃべりすぎず、場を和ませる程度しか
口ははさみませんでした。
それよりも隣のオキニの脚に見とれていました。
やはり明るい場所で見ても綺麗な娘です。
フレアスカートから見える太ももに釘付けです。
こんな知り合い方をしたせいか、オキニもわざと
スカートをひっぱって直したりせずに見せてくれます。
食事もおわり、みんなを送っていくことになりました。
安心していられるおっさんというイメージになった
みたいです。
嬉しいことにオキニを一番最後に送り届けることになりました。
３人をおろして走っていますと、
『そこの公園へ止めて』といいます。
不思議に思っていると
『様子をみて、あなたが悪い人でもないし、
異常でもないことがわかったから
今度の土曜日に車での用事を言いつけようと思うけれど、どう?』
と切り出しはじめました。
私『あなたと一緒なら何も問題はありません』
オキニ『しょうがない、一緒にいてあげる』
心の中では、どんなに飛び上がって喜んだことか。
落ち合う場所と時間を決め、
一応携帯番号も交換しました。
こんなにいいことがあった日の次は、絶対に悪魔が来る。
話も終わったところで、
私は彼女の太ももに手を、そっと乗せました。
深夜に車の中でギラギラになった感じでなく、
本当に何気なく置いたという感じで。
憧れの素敵な素足です。
直ぐにではなく、ふた呼吸を置いたころ、
顔面パンチが飛んできました。
何が起きるのかわかりませんが、
とにかく楽しみな土曜日になりました。
私は約束をすると30分前には行って、わくわくする雰囲気を
楽しむのが好きなので、特に今日は早めに行きました。
午前の早い時間でも我慢できないほど暑いなか、
今年の夏は楽しくて良いなと一人微笑んでいました。
そうこうするうちに、彼女がみえました。
すらっとしたスタイル、体に張り付いたミニスカート、
暑さを我慢している美人て、
どうしてあんなに艶っぽいのでしょう。
目的はなんであれ、あんなに素敵な女性が私に会うために、
今、こちらへ歩いて来てくれているのです。
お互いに照れながら、
それでも気遣う初めてのデートのような
挨拶を済ませて、助手席のドアを開ける私の手に、
少しだけ手を重ねて車へ乗り込んでくれました。
彼女の指示通り一時間程の道のりを走り始めました。
車内では、彼女は何か緊張しているような、
思いつめているような重い雰囲気でしたが、
あえて話しかけたりせずに過ごしました。
着けば事情がわかるはずですから。
そのアパートは、ちょっとしゃれた外観の新しい建物でした。
『多分、30分くらいで戻れると思うから、ここで待っていて。
ただ、携帯が鳴ったら、電話には出なくていいから、
すぐに204号室へ入ってきて。
なにもしゃべらなくていいし、あいさつもいらないから、
とにかく直ぐに来て』
意味ありげな彼女の言葉に、うなずくしかありません。
ヘビースモーカーの私が2本のタバコを吸い終わるころ、
携帯がなりました。
駆け足で204号室へ行き、チャイムも挨拶もせずに、
とにかく飛び込みました。
TシャツとGパンの大学生風、
すこしおたくっぽいのかな。
私が飛び込んだことで、
おたくは驚きのあまり固まってしまいました。
向き合っている彼女の顔を見ると
なんらかの修羅場だったようです。
しばらく沈黙があったあと、
彼女の『とにかくあんたとあの子とは、もう他人だからね』
その言葉にお宅は下を向きながら頷きました。
私は彼女の指示通り、ダンボール箱を一つ持ち、
一言もしゃべらす
彼女と共に車へ戻りました。
アパートが見えなくなると彼女の緊張が解けて
雰囲気が軟らかくなるのを感じました。
『あー良かった、すごく気が重かったし、緊張しちゃった』
事情を聞いていいのか聞かないほうがいいのか黙っていると
話してくれました。
仲間の女の子がオタクとつきあっていたが、
いろいろとあり別れたかったが
オタクがストーカーまがいとか、脅し、
泣き落としでしつこかったというのです。
そこで彼女が頼まれて、
キッパリと別れさせたということらしいです。
そんな男ですから、さっきの修羅場の時も、
いろいろごねて暴力を振るいそうだったらしいのです。
そこへ私がものすごい勢いで飛び込んだのが
効果あったらしいのです。
重責を終えた彼女は明るく、
なおかつちょっと女王さまの雰囲気を取り戻しました。
私も事情がわかり、今日の任務完了でほっとしましたので
冗談をいいながら彼女のふとももを、下心満載でさわりました。
瞬間でした、顔面にパンチが炸裂したのは。
直ぐでないところに彼女の優しさを確信しました。
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